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メレ・バンク カフェ(8)- シングルカットメレー

  • 2009年4月 7日(火) 16:00 JST
  • 投稿者:
    Admin
  • 閲覧件数
    605

シングルカットはテーブルとクラウン、パビリオンの上下部に各8面のメーン・ファセットをもつ、17面から成るカットを言います。エイト・カットと呼ばれることもあります。わが国ではあまり使用されることがない、ダイヤモンドのカットとしては最も簡単なカットですが、メレーの代表的カットのひとつとしてヨーロッパではよく使用されます。

一番多く使用しているのはスイスの宝飾時計メーカーです。文字盤に埋め込まれているメレーは殆どシングルカットといっても良いくらいです。文字盤の石留めは「やに浸け」して留めて仕上げるという宝飾品一般の方法はとれないので、自動石留め機で石留めを行います。職人が手で留めるのと違って大きさの融通はあまり利きません。直径の許容範囲は0.05mm位です。主に使われるサイズは1/100ctから1/200ct(直径1.3~1mmくらい)です。自動石留め機にはファセット数の少ないシングルカットが適しているという事情もあるようです。

価格はラウンドブリリアント(シングルカットに対してフルカットと呼ばれます)のメレーに比べて2,3割は安いですが、高級宝飾時計向きのトップのメレーについてはフルカットより高く取引されることもあります。一時、宝飾時計の生産が急増した際、インドではフルカットのメレーをシングルカットに磨り直して輸出することも行われました。

輝きという点では17面のシングルカットは58面のフルカットより劣るのですが、小さいメレーでは、シングルカットの方が勝ってみえる、という考え方もあります。これは石が小さくなると、ひとつひとつのファセットが小さくなるため、肉眼で見た時に、面の多いフルカットはファジー(ぼんやりとした)な印象になってしまうからです。見比べてみると、違った外観ではありますが、シングルカットの方がシャープな輝きに見える感じもします。特にピンクやインテンスイエローといったファンシーカラーでは色のキレが断然勝ります。残念ながらファンシーカラーのシングルカットメレーはあまり目にしませんが。

ヨーロッパのジュエリーにしばしばシングルカットメレーが使用されるのは、単にコストの問題だけではない気がします。シングルカットメレーをジュエリー製作材料の選択肢のひとつと考えてみてはいかがでしょうか。

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